ぐっすり眠るために温めたい、体の意外な3部位は? ~冬の睡眠 前編~

こんにちは。ヒラノマリです。

『スポーツ×睡眠』をテーマにした連載。5回目は前後編にわたり、「冬の睡眠」をテーマに、睡眠コンサルをしている中で多い冬の睡眠のお悩みをQ&A方式でご紹介いたします。

 

お風呂上がりは、ほっぺ、手のひら、足の裏を冷やさない

 

お悩み①:お風呂に入っても寝るまでに身体が冷えてしまいます。

 

私たちの身体は、深部体温(脳や内臓の温度)が下がることで入眠するメカニズムになっていますが、冬場は夏場に比べて体温が下がりやすく、せっかく入浴をして温まっても就寝前に身体が冷えてしまうことも。

そこで注目したいのが、「AVA血管」。

 

ほっぺ、手のひら、足の裏のAVA血管を使って体温調整


AVA
血管は、動静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう:Arteriovenous Anastomoses)の略。体温調整が専門の血管で、栄養や酸素は運んでいない特殊な血管です。

AVA血管は、太さが毛細血管の10倍もあり、快適な温度より暑ければ血管を開き寒ければ血管を閉じることで、私たちの体温をコントロールしています。

その効果はスタンフォード大学の研究などでも明らかになっており、このAVA血管のコントロール方法をマスターすることが、湯冷めを防ぐポイントになります。

 

 

AVA血管は、全身にあるわけではなく、ほっぺ、手のひら、足の裏に存在します。

また、AVA血管は閉じやすく、開きにくいという特性を持っているため、一度閉じてしまうと温められた血液が全身に循環しにくくなり、身体が冷えやすくなってしまいます。

そこで、お風呂上がりにAVA血管を閉じさせないポイントをいくつかご紹介します。

 

下着より先に靴下を履く!

足の裏にはAVA血管があり、足の裏を冷やしてしまうと深部体温を一気に低下させる原因になります。

お風呂から出たらまず、下着よりも先に靴下を履き、厚みのあるスリッパを履いて床から伝わる冷気を遮断し、深部体温が下がりすぎてしまうことを防いだ状態で着替えましょう。

 

スキンケアは手のひらを温めながら!

洗面所でスキンケアをしていると、お風呂上がりなのに冷えてしまった、なんて経験はありませんか?

女性は男性に比べて、ボディクリームを塗ったり、スキンケアをしたり、化粧水や乳液など冷たい液体を触る機会も多く、濡れた髪を乾かすのに時間もかかります。そのため、男性よりもほっぺ、手のひらが冷えやすく、AVA血管が閉じてしまってお風呂上がりに冷えやすくなってしまうのです。

そこでおすすめなのが、足湯ならぬ「手湯」。

洗面器にお湯を張って、スキンケアや髪を乾かしていて手が冷えたなと感じたら手をお湯につけます。本来なら、お風呂場の暖かい環境の中でスキンケアをしてから着替えるのがベストですが、この方法なら洗面所でスキンケアや髪を乾かしている間も、手を冷えにくくすることができます。

手のひらやほっぺが温まることで、化粧水などの浸透もよくなりますよ。

 

 

また、シートマスクをするときも水分が蒸発するときに、熱が奪われほっぺのAVA血管が冷えやすくなってしまいます。

そこでおすすめなのが、シートマスクの上から使用できるシリコン製のマスク!

百均などでも販売されているシリコン製のマスクをシートマスクの上からかぶせれば、水分の蒸発を防ぐことができ、美容液の浸透はもちろん、ほっぺを保温することができます。

手湯は、寒い日にトレーニング前に深部体温を上げておきたいときや、トレーニング後に上がった体温を維持したい場合にも応用できます。

移動時やお湯が用意できない出先ではホッカイロで手のひらを暖めるのも手軽でおすすめです。

 

寝る直前に靴下は脱いで

 

お悩み②:寝るときに靴下を履いていいの?

 

足裏から放熱できないと睡眠の質が下がる

就寝時、深部体温を下げてスムーズに就寝するには、足の裏からの放熱がスムーズにできることがポイントになります。

足首などが冷えたままでいると深部体温を効率よく下げることができないので、寝る直前まで靴下を履くことは睡眠にとって非常に有効です。

しかし、靴下を履いたまま就寝すると、足の裏が塞がってしまいうまく放熱することができず、かえって睡眠の質を下げてしまうので、就寝時には靴下を脱ぎましょう。

どうしても就寝時に冷えが気になる方は、足裏から放熱できるようレッグウォーマーの使用がおすすめです。

また、暖かさを優先してモコモコ素材のパジャマを着て就寝される方も多いようですが、モコモコ素材のパジャマはポリエステルで作られていることが多く、暖かさはあるものの吸湿発散性が劣っており、汗をかいてもそのまま蒸発できずに寝冷えの原因になってしまいます。

電気毛布や湯たんぽなども、深部体温の降下を妨げて寝冷えの要因になるので、就寝前にはスイッチをオフにしておきましょう。

 

 

後編では、冬の睡眠の質を上げるための「寝室環境と寝具の使い方」についてお伝えします。

 

 

◼︎プロフィール

ヒラノマリさん

ヒラノマリ

スリープトレーナー。自身も睡眠で悩んだ経験から睡眠学に興味を持つように。大学卒業後、某大手インテリア会社に入社。寝具担当として幅広い顧客に寝室全体のコンサルティングを行ってきた。2017年から、アスリート専門に睡眠指導を行う『スリープトレーナー』として活動をはじめる。ショールームでの販売経験を活かした具体的なアドバイスは、プロサッカー選手や五輪出場選手にも好評を得ている。

Twitter:@sleeptrainer_m3
Instagram:@maririn__gram

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