元モーグル女王・上村愛子が語る食事法 お酒や外食でもバランスを保つコツ

「体づくりのため」あるいは「健康のため」とはいえ、毎日栄養バランスを保つのは至難の技。自分で作るのがいいと分かっていても外食が続いたり、お弁当やお惣菜に頼らないといけない人も多いのでは?

そこで、10代から34歳まで長く現役生活を送り、オリンピックで5大会連続入賞の偉業を果たした元フリースタイルスキー・モーグル選手、上村愛子さんに食事のバランスを保つコツを聞きました。

10代でオリンピックデビューも、実は課題だらけ

10代で長野オリンピックに出場して、次のソルトレイクシティオリンピックでも代表入り。2大会連続で入賞していたので、体も気をつかっていたのだろうと思われるかもしれませんが、実は20代中盤までは体の不調が多かったんです。

16歳でナショナルチームに入り本格的なトレーニングを始めると、体脂肪率がみるみる減っていきました。練習はハードなのに、食事量が少なかったんです。それに気がつかないばかりか体脂肪率が減るのが楽しくなってしまい、どんどん落としてしまいました。結果、体力不足や体調が安定しないといった課題を抱えることに。この頃は風邪を引くことも多かったです。

20代中盤で日清オイリオの食事・栄養サポートを受けはじめ、同社の公認スポーツ栄養士さんからアドバイスを受けました。その際、栄養バランスは調っていると言われましたが、それを保ちながら、まずはエネルギー源となる主食量も増やすように言われました。

しかし、いきなり3食で量を増やすのは苦しいし、ストレスにもなる。そこで補食におにぎりを食べ、1日5食に食事回数を増やしました。特にトレーニング後の補食をしっかり取り、エネルギー不足での疲労感が出ないようにすることを気をつけました。

また自炊を中心とし、普段から肉や卵、魚、大豆などのたんぱく質と、野菜やフルーツ、乳製品などでビタミン、ミネラルを意識的に摂るようにしていました。

そうして数年がかりで体力の向上や疲労回復など体の変化が感じられるようになり、風邪も年に一度引くかどうか。ベース(体)が定まったことで、技術の調整ができたり、新しいトレーニングをやれたりという好影響が出ました。

そういう食事が身につくと、『明日元気でいたい』と思ったら明日元気でいれるんです!逆に栄養が摂れないと、翌日じゃなくて何日か後にしっぺ返しが来る。未来の自分のためだと思って食べていましたが、30代に入ったら「本当にやっておいてよかった」と思うことが多々ありました。

お酒や外食で偏ってもOK? 栄養バランスを調整する秘訣

とはいえ毎日毎食、理想的な食事ができるわけではありません。合宿中の食事会場では小鉢が並び、好きなものを選んで食事ができました。ただ栄養的には足りないものも出てくるので、食事後にスーパーでヨーグルト買ってくるなどしていました。

自炊で作るのが大変であれば、お惣菜を買ってきたり、あっさりしたものばかりになっていたらオリーブオイルを味噌汁に入れて脂質を調整したり。無理やり完璧な一食にしよう、というより、楽しく食べて、補う工夫をしていました。

また上京後は友人との外食も増え、休み前には好きなお酒も飲みました。その時に気を付けていたのは飲みすぎないこと、そして何を食べたか覚えておくこと。そうすれば、翌日以降で調整ができるんです。

お酒を飲んだり外食に行ったり、そういう息抜きをしながら栄養を保てたのも、公認スポーツ栄養士さんに「食事は一週間単位で考えよう」とアドバイスしてもらったおかげです。大きなシェアサラダを一人で食べたり、翌日から野菜を増やすなどしていました。

■お酒と一緒に摂りたい栄養素とおつまみとは?

「お酒はルールを守って飲めば、食欲増進やストレス緩和に効果的ですが、飲み方を一歩間違えるとパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
お酒の量はもちろんですが、一緒に食べるおかずにも気をつかう事が大切。たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンC、カロテン、食物繊維をおかずでしっかりと摂りながら飲むのが鉄則です。

上村さんにはチーズ、湯豆腐、焼き鳥、豚しゃぶ、トマトのサラダ、青菜のお浸し、ひじきの煮物など、栄養価が高く低エネルギーの食材を使ったおかずを、多種類選ぶようにアドバイスしていました」
(公認スポーツ栄養士:日清オイリオ 清原知子)

今日食べたものが一週間後の自分をつくる

コンディションをうまく整えられなかった若い頃があるから、きちんと栄養を摂ることの大切さを身を持って知れたと思います。食事について知れば知るほど、今日食べたものが一週間後の、もっと先の自分を作るんだと感じました。

そういう食事を意識してきた積み重ねから、現役引退後もバランスには気をつけています。家が好きなので、今は自炊中心の生活です。好みのオイルをかけたり、炒めものに使ったり、工夫をして楽しんでいます。

大事にし続けているのは、「食事は楽しんで食べる」こと。私は技術練習やトレーニングは完璧主義だったと思うけれど、ずっと緊張感のある生活だったから、トレーニング以外も突き詰めていたら壊れてしまう。

だから毎日満点を目指すのではなく、何のために栄養をとっているのか理解して、バランスよく食べられた時のパフォーマンスの良さ、食べられなかった時の悪さを覚えて『これならOK』と思えるラインを設けていました。だからずっとバランスを保ててきたのだと思います。

■プロフィール
上村愛子(うえむら あいこ)

1979年12月9日生まれ、兵庫県伊丹市出身。

18歳で初出場した長野オリンピックからソチオリンピックまで、5大会連続入賞の偉業を達成した元モーグル女王。2008年には日本人初のワールドカップ種目別年間優勝、2009年世界選手権優勝など、日本勢の持つ成績を数々塗り替えた。2014年に現役を引退し、現在はスキーフリースタイル普及のため、次世代の選手育成にも力を注ぐ。

 

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