社長企画で広める、美とスポーツの両立。アスリートビューティーアドバイザー 花田真寿美がメイクレッスン

写真提供:花田真寿美さん

所属アスリートに、のびのびとおしゃれを楽しんでほしい。

そんな思いで、社長自ら選手へのメイク講習会を企画したのは、ナガセケンコー株式会社。自社の女子ソフトテニス選手に向け、汗に強いメイクの方法や、メイクがメンタルへ与える影響を伝えるプログラムを作成しました。

女子アスリートのメイクが批判される時代は過去になりつつあると話すのは、講師を務めたアスリートビューティーアドバイザーの花田真寿美さん。イベントの様子と昨今の風潮を、花田さんに振り返っていただきました。

写真提供:花田真寿美さん

アスリートビューティーに追い風

ーアスリート向けのメイク講座を多数開催してきた花田さんですが、今回のようにチームの所属企業が主催というケースは珍しいのではないですか?

はい。今回は、ナガセケンコー株式会社の星 久美社長が私をInstagramで見つけてくださり、ホームページから問い合わせをいただいて実現しました。プログラムの内容も、事前に綿密な打ち合わせをさせていただきました。選手のことを本当に思って企画している姿勢が、ひしひしと伝わりましたね。

 

ープログラムの中で特にこだわりを込めた部分はどこになるのでしょうか?

海外を含めた昨今のアスリートビューティー事情や、アスリートがメイクをすることのメリットを特に伝えてほしいとリクエストをいただきました。

日本ではアスリートのメイクが批判の的になることも多いですが、海外では全くそんなことはなく、一人の女性としておしゃれを楽しんでいることも選手の魅力やパワーにつながっています。周りの目を気にするのではなく、「自分が望む姿でプレーをするべき」という星社長の思いが込められていたのではと思います。

 

ー実際、女子アスリートの“おしゃれ” に対する風当たりには変化を感じていますか?

東京 2020 オリンピック・パラリンピックも追い風となって、今ではかなりポジティブな風潮が強まっていると感じます。大会期間中、私も選手のファッションやメイクに関する記事を書かせていただきましたが、スポーツ関係者ではない方々からのリアクションが多かったのが印象的でした。最近ではSNSを活用してプライベートの様子を伝える選手も多いですし、競技活動以外のライフスタイルも含めてファンになる方も多いのではないでしょうか。

 

ー今回のレッスンにも、多くの化粧品メーカーからの協賛を得ています。

CANMAKE TOKYO、 K-Palette、FINALITE、LA ROCHE –POSAYという私も大好きなメーカー様から化粧品を提供いただきました。私から企画をお伝えしたところ、どのメーカー様も快くご賛同いただいて、嬉しかったですね。

私がアスリートビューティーの活動を始めた頃は、化粧品メーカーのスポンサーを受けられるのは物品提供であっても一部の限られた有名選手だけでした。当時と比べると、アスリートビューティーを応援する空気が強くなっていると思います。

写真提供:花田真寿美さん

理想の自分に、外見から近づいていく

ー花田さん自身、「おしゃれなんてもってのほか」というカルチャーのなかで、スポーツをしてきた経験もお持ちですよね。

学生時代はバドミントンの強豪校に所属し、インカレ出場も果たしましたが、髪型は角刈りが暗黙の了解で、顔はニキビだらけ。当時の写真を見せると、参加した選手たちはすごくびっくりしていましたね(笑)。

 

ーそのコンプレックスをバネにして、今の花田さんがあるというのがメイクの力の何よりの証明ですね。

講座の中では、なりたい自分に外見から近づくことで、自然と内面も磨かれていくというお話もさせていただきました。実際、見た目に自信がついたことでメディア対応が堂々とできるようになった選手、練習がオフの日にメイクを取り入れることで生活のメリハリがつくようになった選手の例などもお話ししながら、メイクの力を感じてもらえたのではないかと思います。

写真提供:花田真寿美さん

ーメイクのレッスンは、どのように行われたのでしょうか?

ここでも、まずは「なりたい自分を知る」ということから始めました。「凛とした・柔らかな・大人・上品・親しみ・華やか」など約24個のワードの中から、選手たちに自分のなりたいイメージを決めてもらいます。

 

ーなかなか考えたことのないテーマだったかもしれませんね。

練習と同じで、メイクもなんとなくするのではなく目的や意図を明確にしたほうがいいですね。すぐにキーワードが出てこない人は、憧れの人を思い浮かべて、そこから言語化していくのでもいいです。たとえば、「優しい・親しみやすい」であれば、ふわっとした雰囲気のメイクに。「かっこいい・強い」であれば、眉山を強く描くなど、メイクの中身も変わります。

 

ー選手からはどのような声がありましたか?

メイクをすることで、選手活動にもメリットがあるということ、そもそもメイクをしていいんだということ自体にも驚いていましたね。どうせ汗で落ちるからと諦めていた選手も多かったようですが、今回のレッスンをきっかけにやってみたいという選手も多かったです。メイクが上手くなることがゴールではなく、理想の自分になるきっかけとして、メイクを一つの武器にしてもらえたら嬉しいなと思います。

※実際の講座で紹介された汗に落ちないメイクの方法は、ナガセケンコー株式会社のリリースで紹介されています。

 

アスリートのおしゃれが、競技人口の回復にも

今回の企画を実施したナガセケンコー株式会社は、国内トップクラスのシェアを誇る軟式野球ボール・ソフトテニスボールをはじめ、各種球技ボール、体育館スポーツフロアマット類の製品を製造・販売している老舗企業。

同社のリリースによれば、ソフトテニスの競技人口は減少傾向にあるようです。今回のような取り組みを行うことで、女子スポーツの風潮が変わり、競技人口回復に寄与できればという、星 久美 代表取締役社長の思いが女子スポーツ界に伝播していくことを期待しています。

写真提供:花田真寿美さん

 

花田真寿美さんTwitter

花田真寿美さんInstagram

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