鍼、灸、マッサージの違いって?スポーツ治療のための選び方

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こんにちは、鍼灸あん摩指圧マッサージ師の小山ともえです。

現在はフリーの鍼灸師として活動中の私ですが、学生トレーナー時代の現場経験と整形外科勤務経験を生かして、スポーツ女子のみなさまへ鍼灸治療がどのようにスポーツに影響するのかを解説いたします!

プロフィール

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小山ともえ

取得資格
◇国家資格鍼師、灸師、あん摩指圧マッサージ師
◇JAWH公認マタニティケアリスト
◇JAWH公認レディース予防医学指導師

幼少期より新体操や器械体操の競技経験を経て、高校ラグビー部のマネージャーを経験し「信頼され、人を支える」ことができるトレーナーを志し、鍼灸師の資格を取得。学生時代には学生トレーナーとしてラグビーや水泳などのスポーツ現場で経験を積む一方、タイ古式マッサージやフットリフレクソロジーを取得。

国家資格取得後、整形外科にて、さまざまな年齢層の女性の運動教室や治療を担当。女性のライフステージに合わせた治療ができるようになりたいと思い、マタニティーケアを専門とした鍼灸サロンに勤務。不妊治療・妊娠・出産・産後のオリジナルケアを学び技術を習得。また、自身の結婚経験も踏まえ、美容鍼灸、ストーンカッサを取り入れたオリジナルブライダルケアも生み出している。

鍼と灸の違い

まず、鍼灸の「鍼」と「灸」の違いについてお話します。

鍼灸は、金属でできた細い鍼(はり)を、経穴と呼ばれるツボや筋肉をめがけて刺入する施術。灸は、もぐさを燃焼させてツボに置き、刺激を加えて病気を治そうとする施術です。

鍼のイメージ写真

「鍼灸」とセットで呼ばれることが多いので、違いが分からない人がほとんどですが、この2つの施術方法や効果は異なります。

鍼灸が生まれたのは、今から二千年も前の中国。日本に渡ってきたのは漢字や鉄が入ってきた6世紀頃に遡ります。

鍼は江戸時代に入ってから、日本オリジナルの技術が特に進化し、「管鍼術」という筒を使ってより細く柔らかい鍼を刺入する技術などが生み出されました。管鍼術は痛みが出づらい日本式の技術として、現代でも一番ポピュラーに受け継がれています。

お灸も鍼とともに日本に伝えられ、いつの時代も民間療法として大流行しました。ヨモギの葉っぱの裏の線毛だけを使ったもので、上記のように熱の力を使って状態を改善させるので、鍼よりも冷えが強いところ、東洋医学でいう虚(きょ)しているところ=へこんでいたり、エネルギーが足りないところへの施灸がメジャーです。

あん摩指圧、マッサージと鍼灸の違いって?

まずマッサージにも種類があり、下記の2種類に分けることができます。

  • マッサージも服の上から押していくあん摩・指圧
  • オイルやクリームなどを使って直接肌に触れていくマッサージ

マッサージのイメージ写真

どちらも筋肉、リンパにアプローチするものですが、筋肉の表面(表層)を特にほぐすことができます。一方、鍼灸治療も筋肉へのアプローチができますが、指圧やマッサージよりも深いところ(深層)にある筋肉に鍼先を当てることができるため、効率的に筋肉をほぐせるのです。

スポーツ外傷や障害では、幅広い疾患に鍼灸治療が応用できますが、くり返す肉離れや捻挫などにも有効です。鍼灸とマッサージは、どちらも血流促進の効果があるので、運動後に施術することで筋肉疲労を回復し、リカバリーを促してくれます。

また、鍼灸では自律神経を整えたり、経絡とよばれるエネルギーの通り道や、西洋医学で考える内臓にあたる五臓六腑へのアプローチが可能なため、内臓系の不調や、長く続くだるさや痛み、病院などにいっても解消できなかった不調なども取り除くことができます。

スポーツ分野での鍼灸治療ってどうするの?

正直なところ、スポーツ鍼灸という分野ではコレ!というスポーツシーンに特化した特別な技術はなく(現場レベルで生み出されているものもあると思いますが、体系化されているわけではありません)、その人のメンタルやコンディションに合わせて、一般の鍼灸治療の技術を組み合わせています。

「その人の状態をみて、適切な技術を提供することができる」というのがプロの力の見せところであり、求められているものでもあります。

スポーツ分野での鍼灸治療は

  • パフォーマンスの向上
  • スポーツ障害、外傷に対してケアトリートメント
  • コンディショニング

など広い範囲に対応していて、とても人気があるものです。

基本的には鍼、灸、マッサージは国家資格が必要な技術ですので、資格保有者なのかということはもちろん、今では多くの施術者がSNSで考え方や独自の施術方法を発信しているので、自分が一番魅力を感じるサロンに行ってみるといいと思います。

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鍼灸治療は流派や各院、施術者によってやり方が違ったり、効果の出方も変わったりするので、自分に合うところ、人を探すことが大切です!

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