競技と仕事を両立させる秘訣。アマゾンジャパンで働くフレスコボール日本代表 塩崎未英さんの場合

アマゾンジャパン合同会社で営業として働きながら、趣味で始めたフレスコボールにハマり、現在は日本代表で活躍する塩崎さん。

フレスコボールの練習は主に土日など、仕事が休みの日にしているという塩崎さんですが、大事な仕事と大会が重なることもあったそう。そんな塩崎さんに、競技と仕事を両立させる秘訣について伺いました。

 

フレスコボールとは

ーフレスコボールについて知らない方もいらっしゃるかと思います。どんなスポーツか教えてください。

塩崎さん
もともとブラジル発祥のビーチスポーツで、日本ではまだ比較的新しいスポーツです。ラケットとボールを使って必ずペアで行います。

基本的なルールはパートナーとラリーをして、その回数やテクニックを審判が採点するというものです。目の前のラリー相手は敵ではなくパートナーなので、打ちやすいところにボールを送ってあげるなど、相手のことを考えてプレイしなくてはいけません。

だから「思いやり」のスポーツとも言われているんです。

フレスコボールの写真

 

社会人4年目。優勝を逃した悔しさでのめりこむ

ーフレスコボールを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

塩崎さん
現在も男子日本代表として活躍する芝さんに誘っていただいたことですね。芝さんは大学時代のテニスサークルの先輩なのですが、たまたまペアを組んでいた奥様が、妊娠されて大会に出場できないことがあって、パートナーを探していたらしいんです。

2018年の5月頃、突然「フレスコボールやらない?」と連絡をもらって、「行きます!」って即答しました(笑)。試合に出るなんて全く考えていなかったんですが、練習に行ってみたら思ったより打てて楽しかったんですよね。

芝さんからも「これは優勝狙えるかも?」といい感じにテンションを乗せてもらえて、いけるかもしれないと、3ヶ月後に行われる8月の試合に出場することになりました。

ーその後、フレスコボール にハマっていった経緯は?

その試合には芝さんとミックス(男女のペア)で出場して、結果2位だったんです。芝さんは大会3連覇がかかっていたし、私自身も試合に出たら優勝できるかもしれないとちょっと自信を持ち始めていただけに、すごく悔しくて。

本当は1度試合に出たらやめようと思っていたんですが、どうしても優勝したくなって、その日のうちに「(フレスコを)続けます!」って芝さんに連絡しました。その後はとにかく練習を頑張りましたね。

ー最初から期待通りの結果が出たわけではなかったんですね。

もともと負けず嫌いということもあり、悔しさが競技に向かう原動力でした。悔しいって、すごいエネルギーなんです。

それにフレスコの場合、パートナーにも悔しい想いをさせてしまっているので、余計に自分がもっと頑張らなきゃという気持ちになるんですよ。

あとは練習や試合後によく打上げでフレスコメンバーと話をするのですが、その時間も楽しかったですね。一緒に競技に向かう人たちの魅力も、私がハマるきっかけになりました。

フレスコボールメンバーの写真

 

競技と仕事、集中するための環境の作り方

◼︎塩崎さん流、競技と仕事を両立させる方法とは?

塩崎未英さん流、競技と仕事を両立させる方法の表

 

①事前準備はしっかり

ー海外の大会に出場される時など、長期間オフィスを不在にする場合はどうしているんですか?

塩崎さん
とにかく行く前の事前準備をしっかりしておきます。それでも何かある場合は現地からリモートで対応しています。

ちょうど去年の12月に、ブラジルで開催するフレスコ世界大会の日と会社のビッグイベントであるアマゾン サイバーマンデー(年末のビッグセール)の開始日が重なっていました。しかも私はチーム内でサイバーマンデーの責任者。

その時は、セールがちゃんと始まるか、システムトラブルが起こらないかなど、すごくソワソワしました。試合後の打上げの時に、席を離れて無事にセールが進行しているか確認をして、また打上げに戻ったりしてましたね。

ーサイバーマンデーと世界大会を同時に経験してる人ってなかなかいないですよね…。聞いているだけでソワソワします。

2018年8月のジャパンオープンの時にも、大会後の打上げ中にアマゾンプライムセール(会員向けのセール)が開始されるタイミングが重なっていました。打上げ中に仕事をして、そのまま宿泊して寝ずに会社に行くということがありました。

その時はハイになっていて、なんでもやれる感じでしたね(笑)。

塩崎未英さん・岡井花子さんペアの写真

 

②社内に応援してくれる仲間をつくる

ー会社では、普段から同僚や上司の方に、フレスコボールについて話をしているんですか?

2018年のブラジル世界大会の3ヶ月ほど前、出場が決まった時に初めて話をしました。それでも少しバタバタしてしまったのですが、2019年は2回目の出場だったので、決まった時には「また行けるんだね!」「良かったね」という感じで周囲が応援してくれて嬉しかったです。

上司も「ブラジルからリモートワークだね」と送り出してくれました。

私は社会人になってから競技を始めましたが、これから就職する学生さんで、競技と仕事を両立させたいという人は、ワークライフバランスに重きを置いている会社をおすすめします。有事の際の休みの取りやすさや、副業・リモートワークへの理解がある会社だと、遠征や大会が多い競技との両立もうまくいくと思います。

ー応援ムードで送り出してもらえると、より一層気合が入りますね!周囲とコミュニケーションをとる上で気をつけていることはありますか?

相手の良いところを探すようにしています。フレスコにも通じるのですが、まずは相手の良いところを自分が受け入れて、そうしたら相手も心を開いて良い関係が築けると考えています。

 

③競技パートナーとのコミュニケーション

ーフレスコでペアを組む方が、みなさん同じライフスタイルとは限らないですよね?

個人的には平日は仕事に集中して土日はフレスコの練習や大会、と切り替えられて良いのですが、フレスコは必ずペアで行うスポーツ。

仕事のために平日の練習に参加できないことが、パートナーにとってストレスになるんじゃないかと悩んだこともありました。相手がいるので半端な気持ちではできないんです。

結局、周りの方のサポートもあり、現在の女子パートナーと組むことができたのですが、ペアを組んでからはとにかくコミュニケーションを大事にしていて。平日は練習に参加できなくても打上げから参加させてもらったりして、多い時には週に4日くらい寝食をともにしていたと思います(笑)。

塩崎未英さん・岡井花子さんペアの写真

ペアによっては、普段一緒に練習していてもライフスタイルが違うので、それによってすれ違いが起こることがあります。試合までの練習中はあまり口にしませんが、大会後の打上げになると、一気に想いが溢れ出して号泣する方も少なくないんですよ。

塩崎未英さん・岡井花子さんペアの写真

ーペアで協力して行うスポーツならではのエピソードですね。熱い!

 

競技と仕事、通じるものがあるから両方ハマる

ー仮にフレスコボールのプロとして、それだけで食べていけるとしたら、仕事はどうしますか?

塩崎さん
それでも仕事は続けたいです。より幅広い人たちと関わっていきたいと思うので。

ー両立していて悩んだことはありますか?

フレスコでは、練習や大会で経験値も積んできているのに2019年は一度も優勝できなくて、なんでだろうとすごくもやもやしていました。

ちょうど仕事でも、今の会社に入って6年目になって、経験値は確実に増えているはずなのに成長を感じにくくなり、なかなか自信が持てずにいました。

ー競技と仕事、同じような悩みにぶつかったんですね。どうやって気持ちを切り替えたんですか?

知人から、人の自信と経験値の推移は比例しないという話*を聞きました。実際は何かを始めた最初ほど自信があり、その後経験を積むと一度自信の上昇が緩やかになって、そしてまた上がっていくらしいです。

この話を聞いて、今は踏ん張るタイミングだから頑張ってみよう、頑張った先には必ず花が咲く!と思い直すことにしました。

*ダニング=クルーガー効果

 

フレスコボールをやってみたいと思ったら

フレスコボールをやってみたいと思ったら、誰でも気軽に練習に参加させてもらえるそう。

選手や各地域のクラブチームのツイッターで練習情報などを発信しているので、「フレスコボール」で検索して「練習に参加したい!」と気軽にメッセージを送ってみてくださいね。

 

(取材・文 辻岡奈保美)

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