狩野舞子&江畑幸子&石井優希 女性アスリートが直面する「スポーツの悩み」快適に楽しむための選択肢とは?【PR】
2025年3月8日、B&は女性向けブランド「VSG(ビスジー)」とともに、国際女性デー特別トークショーを実施しました。
ゲストに元バレーボール日本代表の狩野舞子さん・江畑幸子さん・石井優希さん、MCにアナウンサーの長谷川朋加さんをお迎えし、「スポーツをする女性に不快感や不都合から解放され思い切りパフォーマンスを発揮して欲しい、自由に体を動かすことを楽しんでほしい」というVSGブランドの想いのもと、女性のスポーツライフについて多様な視点から語り合いました。現役時代のリアルな話から、プレッシャーへの向き合い方、女性特有の課題まで。元トップアスリートたちが赤裸々に語った濃密な対談の様子をお届けします。
目次
やらされる競技から楽しむ競技へ。それぞれの競技との向き合い方
― 現役時代にバレーボールに取り組むうえで、心がけていたことはありますか?
狩野:私は幼い頃からバレーボールを続けてきましたが、自分らしさを見失うくらい「やらされている」と感じる時期が長かったです。自分がどういうプレーをしたいか発信できるようになったのは、実は大人になってからでした。自分の意志を持ち、「こういうプレーをしたい」と表現するのが大事だと、後になって気づきました。
―自分らしさを出せるようになってから、バレーボールへの向き合い方や楽しさに変化はありましたか?
狩野:すごく変わりましたね。バレーボールに対する見方も変わったと思います。「こんなにいろんな楽しさがあるんだ」と気づけたのは、自分らしさを出せるようになってからです。
江畑:私はそんなに深く考えていなかったかもしれません(笑)。今の話を聞いて、「そんなに考えていたんだ!」と驚きました。
石井:私も同じですね。ただただ楽しくバレーをしてきた感じです。
狩野:うらやましいです(笑)。でも、結局のところ、楽しんでやることは変わらないですよね。自分がやりたくて始めた競技なので、良いときも悪いときも含めて「楽しかったな」と思います。
プレッシャーを力に変える。チームスポーツならではの考え方とは?
―多くの人からの応援が力になる一方で、周囲の期待やプレッシャーなどもあったと思います。どう向き合い、どのように乗り越えられてきたのでしょうか。
狩野:もちろんプレッシャーはあります。でもバレーボールはチーム競技なので、「1人じゃない」という安心感が、自分の緊張やプレッシャーを和らげてくれていました。本当に緊張する場面では、隣の選手を見て「この人も緊張してるな、大丈夫だ」と思うことで、気持ちを軽くしていました。
江畑:私はそこまでプレッシャーを重く捉えるタイプではなかったですね。同じように感じる瞬間はあっても、あまり深くは考えないようにしていました。
石井:私はもともと能天気なタイプですが、それでも所属していたチームでは「勝たなければいけない」というプレッシャーが常にありました。レギュラーメンバーは代表選手ばかりで、「自分がしっかりしないといけない」「自分が崩れたらチームが負ける」と言われることも多かったんです。しんどい時間もありましたが、結果がついてきたときに「やっぱりバレーって楽しいな」と思えました。基本的に負けず嫌いなので、代表から落とされたら悔しいという気持ちがモチベーションになっていましたね。
―勝ちたいという思いが、プレッシャーをはねのける力になっていたんですね。
石井:「勝ちたい」というよりは、「負けたくない」という気持ちのほうが強かったですね。
―江畑さんは、いい意味で深く考えず目の前のプレーを純粋に楽しまれていたように感じますが、周囲からもそのように言われていたんでしょうか。
江畑:周りにはしっかりした選手が多かったですし、チーム競技なので「こういう人が1人くらいいてもいいかな?」という感じでした(笑)。狩野さんと同じチームでプレーしたこともありますが、いろんなタイプの選手がいるのがバレーボールの面白いところだと思います。
狩野:すごく前向きというか、いい意味で考えすぎずに楽しんでいる姿が印象的でした。もちろんちゃんと考えてはいると思うんですけど、それをあまり表に出さないことが強みだなと思っていました。それに相手が強くなればなるほど活躍するんですよね。そうでもないときは……ちょっと(笑)。
江畑:たしかに波はあります(笑)。
―プロとして勝利を期待される中、厳しい練習も続くと思います。勝つことと楽しさの両立についてはどのように考えていますか?
狩野:難しいですね。私たちは、代表の試合やリーグ戦に向けてシーズンを過ごしていましたが、正直言うとその中で楽しいと感じる瞬間はあまりありませんでした。苦しいことのほうが何倍も多かったと思います。ただ目標を作って、それを達成したときの喜びのために頑張っていました。
今振り返ってみると、「こういうプレーができるようになった」「チームとしてこういう勝ち方ができるようになった」といった楽しさはありましたが、当時はとにかく必死でしたね。
―渦中にいるときは苦しさの方が大きかったんですね。
江畑:そうですね。試合で頑張っている姿はみなさんに見てもらえますが、日々のトレーニングや練習など、人目に触れない部分での努力が本当に大きくて。華やかな世界に見えるかもしれませんが、そのイメージをはるかに超える努力を積み重ねてきたと思います。
―そういった苦しい状況の中でも、喜びを感じる瞬間があったからこそ、続けてこられたと。
江畑:勝てるかどうか際どい状況での勝利は、何にも代えがたい喜びがありましたね。現役のときは、その瞬間があるからこそ「やめられない」と思っていました。
―その積み重ねが継続につながっていたんですね。
石井:もちろん結果は求められますが、苦しんで勝っても長続きしないと思っているので、試合の中でも一つひとつの駆け引きを楽しんでいました。
東京オリンピックが終わった後、国内リーグでプレーした最後の2シーズンは、純粋にバレーを楽しもうという気持ちで臨みました。監督にも「試合に出さなくてもいいし、気を使わなくていいです」「必要になったら使ってください。若手を優先してもらって大丈夫です」と伝えていました。
結果的にスタメンで出ることが多かったのですが、とにかく楽しんでやっていました。負けた試合でも、駆け引きを楽しんで、仲間とのつながりを感じながらプレーできたことがすごく思い出に残っています。20代で優勝したときも嬉しかったですが、オリンピック後に優勝したときはさらに嬉しかったですね。
スポーツとの新しい向き合い方。三者三様の引退後のスポーツ事情
―引退後のスポーツの楽しみ方についてお伺いしたいと思いますが、狩野さんはゴルフのイメージが……。
狩野:はい(笑)。引退してすぐに始めたわけではないんですが、きっかけをいただいてやってみたら、想像以上にハマりました。今ではほぼ毎日ゴルフのことを考えています。
―そこまでゴルフに熱中するようになったのは、何か特別な理由があるのですか?
狩野:「こんなに思い通りにならないことがあるんだ!」という驚きが大きかったです。バレーボールは仕事としてやっていましたし、他のスポーツも少しやればコツをつかむのは比較的早い方だと思っていました。でもゴルフだけは、昨日と今日の自分がまるで別人のように、全然思い通りにいかなくて。そこが悔しくて、どんどんハマっていきましたね。
―毎日考えられるほどハマるのはすごいですね。練習もかなりの頻度でされているのでしょうか。
狩野:最初は頑張りすぎて疲労骨折しちゃったんですよ。気づいたら脇腹が痛くなっていて、病院に行ったら「疲労骨折の跡がありますね」と言われて。「あ、折れてたんだ」って(笑)。それ以降は少し抑えて、ラウンドを楽しむようにしています。
―聞いていて、やっぱりアスリートだなと感じますね。皆さん笑っていらっしゃいますけど、普通は脇腹を疲労骨折するまでやれないですよね(笑)。
狩野:そうですよね(笑)。痛いままプレーしていたんですが、原因が分からなくて。そのまま続けていたら、後から「疲労骨折してたんだ」と発覚しました。結局、体を動かすことが好きだから続けられているんだと思います。
江畑:私は全く運動していないですね。今は応援する側に回っていて、自分では全くやっていません。
―現役時代とは違い、運動をしなくなると、体に変化を感じることはありますか?
江畑:急に何もしなくなるのは体によくないと思って、一時期トレーニングしていた時期もあったんですが、妊娠をきっかけにやめました。出産後は、そんな時間もなく……。今は子どもを追いかけ回すことで体を動かしていますね。公園でもあちこち走り回るので、かなり体力を使います。
石井:私も引退してから、体を作っておいた方がいいかなと思ってジムを契約したんですけど、いつでも行ける環境になると、全然行かなくなるんですよね(笑)。会費だけ払い続けるのももったいないので、3ヶ月で退会しました。それで、1年ほど前からピラティスを始めました。それが今、唯一体を動かしていることですね。
「生理・出産・体の変化」女性アスリートが直面するハードル
―女性がスポーツに取り組む際のハードルや課題、また変えていきたいと思うことがあれば教えてください。
狩野:男女問わず、「やってみたいな」と思っても、最初の一歩が一番のハードルだと思います。だからこそ、仲間を見つけて誘ってみるとか、ちょっとしたノリで始めてみることがすごく大事だと思います。
―確かに、1人ではなかなか続かないこともありますし、周りを巻き込むのは重要ですね。
江畑:女性は男性と比べて、時間の使い方やライフステージの変化に影響を受けやすいと思います。出産や結婚などのタイミングがある分、どうしてもスポーツを続けるハードルが高くなりますよね。今はママさんアスリートも増えましたが、それでも男性に比べると難しい部分はあると思います。
―時間の作り方や使い方が、女性アスリートにとっては大きな課題になるんですね。
石井:出産後に現役を続けている選手もいますが、多くの方は家族のサポートがあってこそ成り立っていると思います。ただ、誰もがその環境を得られるわけではありません。だからこそ、現役としてプレーできる間にできる限りのことをやり切ることが大事かなと思います。
また、女性特有の体の変化もありますよね。生理の影響で関節が緩くなったり、いつも通りのプレーができない時期もあったり。女性はそういった変化を把握して、事前にケアすることも必要になります。そう考えると、女性アスリートにはまた違った大変さがあると感じます。
「首や肩が凝る」「合うものがない」スポーツ時の下着選びのリアルな声
ー続いて、女性特有の話としてバストの悩みや吸水ショーツについて、詳しく伺いたいと思います。スポーツの場面でのブラジャーやバストに関するお悩みがあれば教えてください。
狩野:私は現役の頃、いわゆるスポーツブラがすごく苦手でした。すぐに首が凝ってしまうので、普通の肩紐で動きやすいものを選んで着用していたんです。スポーツブラにはバストの揺れを抑えたり動きやすさをサポートしたりする機能があると思いますが、それらを現役のときに試せなかったのは残念に思います。
─合う・合わないというのはありますよね。
江畑:私も同じで、いわゆるスポーツブラではなくノーマルなものを着用していました。ただ、練習や試合で一日に何度も着替えてはそのたびに洗濯をするので、すぐに傷んでしまうし、買い替えの費用がもかなりかさむのが悩みでした。
石井:私も二人と全く一緒で、スポーツブラは使っていませんでした。試したこともありましたが、首と肩が凝ってしまい合わなくて……。なので、ずっとワイヤー入りの普通のブラを着けていました。お気に入りのものはずっと使い続けていたんですが、何度も洗濯するうちにワイヤーが生地を突き抜けて、肌に刺さって傷になったこともあります。合う、合わないも確かに大きいのですが、もう少しいろいろ試してみてもよかったかなとも思います。
─御三方とも、スポーツブラではなく普通のノーマルタイプを着用されていたんですね。
狩野:割合としてはスポーツブラが多かったと思うので、この三人は珍しいほうです。
─VSGのスポーツブラを試着してみた感想を率直にお聞かせください。
狩野:私はアンバサダーのお話をいただいたとき、選手時代はスポーツブラをつけていなかったことをお伝えしました。その理由などをお話しした上で試着をさせてもらいましたが、試作の時点で締めつけも少なく、私が気になっていた首まわり(僧帽筋)への負担も感じず、すごく気に入りました。その後、バレーやゴルフ、トレーニングのときも着用していますが快適です。もっと早く出会いたかったと正直思いましたし、デザインもすごくかわいいのでお気に入りです。
─機能性はもちろんですが、女性としては着てテンションが上がるかどうかも大事ですよね。
VSG山本:着続けるためには見た目も重要だと思い、女性メンバーでデザインを考えました。スポーツブラはごつめのものも多いですが、いかに女性らしく華奢にできるかを考えました。
狩野:スポーツブラはS・M・Lのサイズ展開が多いなか、VSGのものはアンダーとトップを分けた細かいサイズがあり、最初見たときは驚きました。
江畑:私は猫背になりがちですが、自然と姿勢が良くなるような印象があり、付けたときのフィット感に感動しました。
石井:私は実際に今つけているのですが、本当につけているのかと思うほど快適です。程よい締め付け感がありながらも、かわいらしいデザインなど女性らしさも考えられているなと思いました。
ー改めて、どのような思いで製品開発を進められたかをお話いただけますか。
VSG山本:女性がスポーツを楽しむ機会が増え、女性アスリートの活躍が目覚ましい一方、残念ながらスポーツ用品の分野ではまだ女性専用の製品が十分に開発されていない現状があります。例えば、女性特有の体の悩みや課題が考慮されていない製品も多く、その結果、首の凝りやフィット感の問題が生じることもあります。そこで、女性がより快適にスポーツを楽しめるよう、今回スポーツブラの開発に取り組みました。
─ 私も着用させていただいたのですが、女性視点で作られたからこその快適さや細かい配慮が感じられる製品ですよね。
VSG山本:最大の特徴はクロス構造にあります。このデザインにより胸をしっかりサポートしつつ、左右それぞれ調整可能で、胸のサイズ差がある方にもフィットしやすい仕様になっています。
─実際に走ってみると揺れが少なく、皆さんが話されていた通り、動いていても気にならないのが重要なポイントですよね。
狩野:締め付けすぎず、それでいてしっかりホールドしてくれるのが魅力ですね。バレーボールのように肩回りを大きく動かすスポーツでは、動きやすさが重要ですが、このスポーツブラはその点でとても優れていると感じました。
─スポーツだけでなく、日常生活でもつけたくなる快適さがありますね。
生理中の困りごとが軽減…!? 吸水ショーツで変わる生理中のスポーツ
ー新発売の吸水ショーツについてもお話を伺いたいと思います。女性にとって生理とスポーツは切り離せない問題ですが、みなさんが生理中のスポーツに関して課題に感じることはありますか?
狩野:本当に多くの女性にとって大きな悩みだと思います。正直、動きたくなくなる日もあるのですが、プロとしては休めない場面も多くあります。そのため、生理用品が快適であることが非常に重要なんですよね。
江畑:ユニフォームを着ていると、「あれ、大丈夫かな?」と不安になることが多かったです。トイレの場所やユニフォームの色が気になって仕方がないこともありました。でも実際に吸水ショーツを履いてみて、精神的な負担がかなり軽減されたと思います。安心感がすごくありますね。
石井:私もほぼ同じ意見です。生理のタイミングはある程度予測できるものの、毎回正確に把握するのは難しいですよね。ナプキンをつけていたのに生理が来なかったときは、なんだか損をしたような気分になることもありました。でもその点、吸水ショーツならナプキンを無駄にすることもなく、履いているだけでとても安心です。特に通気性が良く、スポーツをする女性にとって理想的なアイテムだと感じます。
─山本さん、皆さんの感想を聞いていかがですか。
VSG山本:皆さんが私たちの意図をしっかり伝えてくださって、本当にありがたいです。生理期間中にスポーツを避けてしまう女性も多いと思いますが、そうした課題を解決するために今回の吸水ショーツを開発しました。スポーツ用のため、動きにしっかりフィットし、快適に動けるデザインであることを重視しました。
「スポーツをあきらめないために」スポーツに取り組む女性へのメッセージ
─最後に、自分らしさを大切にしながらスポーツに取り組むためのメッセージをお願いします。
狩野:スポーツや体を動かすことに興味があれば、積極的に挑戦してほしいです。 女性ならではの体の問題や悩みもあると思いますが、時間を見つけて友達を誘うなど、気軽に始めてみるのもおすすめです。ぜひアクティブに過ごしてほしいなと思います。
江畑:私が現役の時はこうした商品を知らなかったのですが、今回の製品が、現役選手や女性アスリートの選択肢を広げ、より良いものを選べるきっかけになると嬉しいです。
石井:すでに競技をされている方はもちろん、これから始めようか迷っている方も、今後のスポーツ人生において壁にぶつかることがあるかと思います。でもやっぱりスポーツは楽しむものですし、その楽しむ気持ちを忘れずに一番大事にしてほしいですね。