子供たちの選択肢を増やしたい。元競泳日本代表・竹村幸が社会貢献に関わる理由

写真:HEROs提供

 

こんにちは。
競泳元日本代表の竹村幸です。

現役を引退して2年弱が経ち、昨年から社会課題に目を向けるようになり活動を開始しました。

人生の多大な時間を競技に費やしてきた中で、他のことに時間を使えば良かったのではないかと悩む日もありましたが、「自分にできることは何なのか」と考えた時に、社会問題解決に向けて力になりたいと思うようになりました。

私が競技をやめて迷い、そこから見つけたこと、これから伝えていきたいことをコラムにします。

 

引退して残ったものは、コンプレックス

2016年リオオリンピック選考会、0.06秒の差でオリンピック出場を逃しました。

長い競技人生で、オリンピアンという称号を得られなかったことは私の中でコンプレックスとして残り、そして引退後は、「人の役に立ちたい」と漠然とした想いはあるものの、何をすればよいのか、また何がしたいのかわからない状態が続きました。

元アスリートとして私に何ができるのだろうと悩む日々の中で、シドニーオリンピック競泳日本代表の萩原智子さんから日本財団のアスリート向けプログラムの「HEROs ACADEMIA」があることをお聞きし受講することにしました。アスリートがこれまでに身につけたチカラを客観視し、競技以外にも活躍できる場があることを知ることで、新たな目標に向け行動を起こし、社会に貢献できるようになることを目的としたものです。

受講して本当に良かったと思っています。講師の方々のお話を聞き知見が広がったこと、たくさんの仲間に出会いました。競技以外でも自分のやりたいことを見つけて突き進んでいく姿をみて自分の視野の狭さに気がつき、物の見方を変えられるようになりました。

そして「今あるものにフォーカスすること」で満足のいく結果を残せなかった自分を受け入れられるようになりました。

コンプレックスに悩んだ日々があったからこそ、自分を大事にするようになり、やりたいことも見えてきました。その経験から子供たちの視野を広げて、将来の選択肢を増やしてあげたいと思い社会貢献活動を始めました。

選択肢を増やすこと

新潟県の湖南学院(少年院)とご縁があり、二度訪問させていただきました。

初めての訪問ではどういう雰囲気なのかわからず不安がありましたが、在院生たちは明るく元気いっぱいに挨拶してくれて、良い雰囲気で交流することができました。

紙とペンを使って自分を知るワークと、海でのヘルプサイン、リレーなどの水泳教室を開催し、在院生に自分自身と向き合う方法を伝えました。

真剣な眼差しで一生懸命取り組む姿は普通の少年と変わりません。彼らは少し遠回りをしているかもしれませんが、そのことを受け止めて自分を見つめ、求める未来に繋がるようこれから選択してほしいと願い応援し続けます。

写真:HEROs提供

私だからできること

コンプレックスを抱えて引退をしましたが、一歩外にでると違った世界が広がっていて、アスリートは結果を出すだけが全てではないと気がつきました。

そしてアスリートは、社会貢献活動を通して人々に力を与えられる存在だということを実感しました。私だけでなく悩みを抱えているアスリートは多いので、これからはそんなアスリート達を巻き込み一緒に社会に貢献していき、子どもたちの明るい未来のために選択肢を増やす活動を継続的に行なっていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

日本財団HEROs 公式noteには、ACADEMIAで学んだことや湖南学院へ訪問した理由、講和と水泳授業での様子を投稿しています。ぜひ、ご覧ください。

元競泳日本代表の私が少年院を訪ねる理由~ACADEMIA生の初めてのACTION~

 

 

 

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