「睡眠でパフォーマンスを上げる」ヒラノマリさんによる年末年始の睡眠マネジメントセミナー

年末年始やオフ期になると、ついつい乱れがちになってしまう睡眠……。

睡眠の改善は、トレーニング方法や栄養面といった課題に比べ、コストや時間をかけずに行なえる部分が多いのが特徴です。睡眠の質を高めることで、疲労回復はもちろんパフォーマンスや集中力のアップといった効果も見込めます。

今回のB&セミナーは、プロアスリートのパーソナル睡眠指導を行なうスリープトレーナーのヒラノマリさんをお迎えして、質の高い睡眠を実現するための基礎知識を教えていただきます。

 

■セミナー講師

ヒラノマリ

スリープトレーナー。自身も睡眠で悩んだ経験から睡眠学に興味を持つように。大学卒業後、某大手インテリア会社に入社。寝具担当として幅広い顧客に寝室全体のコンサルティングを行ってきた。2017年から、アスリート専門に睡眠指導を行う『スリープトレーナー』として活動をはじめる。ショールームでの販売経験を活かした具体的なアドバイスは、プロサッカー選手や五輪出場選手にも好評を得ている。

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体内時計から考える、アスリートのオフ期の過ごし方

競技によってはオフシーズンである年末年始。このオフ期は、来シーズンのスタートダッシュを切るための準備や、シーズン全体のモチベーションにつながる重要な時期であると言えます。

体内時計の最新データや論文の知識をもとに、対策を学んでいきましょう。

 

ヒラノさん
早速ですが、皆さんの「体内時計」に対するイメージはなんですか?2017年にノーベル医学賞で取り上げられることで注目を浴びた「体内時計」は、研究が進んでいる分野のひとつで、アスリートの運動機能と関係していると言われています。

 

 

ヒラノさん
実は、筋肉にも体内時計の子時計(抹消時計)があると言われており、アスリートはそれを狂わせず整えてあげることで、パフォーマンスの向上にもつながるんです。

 

 

ヒラノさん
表を見ていくと、19:00-20:00は世界記録が出やすい時間と言われています。アスリートのなかには、ナイターの時間帯・夜のパフォーマンスがもっともよいという方もいます。6:00・22:00の時間帯は筋力が下がると言われており、筋トレを行う場合はこの時間帯を避けたほうがいいです。このように、サーカディアンリズムの表をベースに、トレーニングの時間帯なども調整してみましょう。

 

 

24時間周期の体内時計は「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼ばれ、アスリートのパフォーマンスは、体内時間と密に関係しています。体内時計を安定させること=睡眠を安定させること=パフォーマンスの向上につながるんですね。

 

年末年始に睡眠の質が下がりやすい原因

続いて、年末年始になると睡眠の質が下がってしまう原因を探っていきます。


・夜更かしによる社会的時差ボケ

飲みに行く・遊びに行く・テレビやゲームに没頭することで夜更かしが増え、睡眠のリズムが崩れて時差ボケ状態になってしまいます。


・運動量が減る

運動量が減ることで、眠りに入るのが難しくなります。トレーニングの時間帯が睡眠に影響することも。


・日照時間
睡眠の悩みが増える時期は、①冬②梅雨どき③真夏。冬・梅雨には“日照時間が短い”という共通点があり、日照時間は寝つきの悪さに影響します。

 

復習編:ヒラノさんによる睡眠にまつわるコラムはこちら→前編後編

体の外部・内部それぞれが睡眠に与える影響を復習しましょう。

 

生活リズムを崩してしまった場合の対処法

体内時計を正しく保つことの必要性は理解できましたか?続いて、生活リズムを固定させるための方法について学んでいきます。

 

 

ヒラノさん
律された生活を送ってきた選手が年末年始にそのリズムを乱してしまった場合、体内が時差ボケ状態になり、その回復には相当の時間がかかる場合があります。オフ期に体内時計が安定しない選手のなかには、平常の状態まで戻すのに1ヶ月かかるという選手もいました。

 

【体内時計を固定するための具体的な対策】


・朝の時間帯におすすめの習慣

ヨーロッパではテラスで朝食を摂るなど、日照時間の短さを日光浴でカバーする文化があります。これを参考に、ヨガやストレッチ・歯磨きなどの習慣をベランダや窓際で、陽の光を浴びながら行うことをおすすめします。

 

・腹時計を安定させるためには?

食事の時間帯がズレる=体内時計に影響してきます。朝・昼・晩の3食を、いつも通りの時間に食べることを意識しましょう。

 

続いて、生活リズムが乱れやすいこの時期に多いお悩みを見ていきましょう。

 

 

ヒラノさん
アスリートからの相談で意外と多いのが「ゲームやテレビに夢中になり夜更かししてしまう」というもの。入眠前のブルーライトは、睡眠によくないと言われています。ついつい観てしまうテレビやスマホですが、ブルーライトカット眼鏡を使用することも対策のひとつです。理想は“眠る1時間前に携帯電話を別室に放置する”ことですが、難しいということもわかるので(笑)無理のない範囲で意識をしていきましょう。

 

 

ヒラノさん
お昼寝をしたい場合の鉄則として、【午前中〜午後3時までの間で20分間】を徹底してください。横になってしまうとがっつり寝てしまうという方は、ソファで座った状態か、机に突っ伏す仮眠を心がけてもらえるといいですね。昼寝をすることでリズムの狂った体内時計を一発で戻す方法として、“眠くなってからベッドに入る”方法がありますが、いずれにせよ翌朝は頑張っていつも通りの時間に起きるなどの努力が必要です。“調整する”という意識を大切にしてくださいね。

 

質疑応答

セミナーの最後には参加者が直接質問ができる時間も。この日のトーク内容から日頃抱いていた疑問点まで、数多くの質問が飛び出しました。

 

Q 夜はどんなに寒くても眠れるのですが、朝起きるのが辛いです。何かいい対策はありませんか?

 

ヒラノさん
寝室環境が大切です。真冬の朝の寝室気温は10度以下になることもあります。できれば16〜19度と湿度50%以上を保てるようにしておきましょう。起床の30分前からエアコンをタイマーにしておくなどして、深部体温を上げるのも良い方法です。

 

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Q ブルーライトカットメガネをかけていたら寝る前にスマホを触っても大丈夫でしょうか?

 

ヒラノさん
制限しすぎるとストレスになるという場合は、無理に我慢せずに対策をしましょう。まずはカット率が高いメガネを選ぶのが一つの方法。あとは、戦闘モノのゲームやYouTubeは控える、仕事の資料を見るのは控える、など交感神経を刺激するものは避けることをオススメします。脳に刺激を与えすぎないことを心がけてみてください。

 

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Q 寒くても温まりすぎても寝られません。どのくらいのタイミングで入浴すれば睡眠によいでしょうか。

 

ヒラノさん
寝る1時間〜90分前には入浴を済ませましょう。お風呂上がりの過ごし方ポイントは連載で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。

 

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Q 寝る時に加湿器は使った方が良いのでしょうか?

 

ヒラノさん
ぜひ使ってください。暖房で室温16〜19℃をキープしようとするとお部屋が乾燥するので、湿度50%をキープするためにも同時に加湿器を使いましょう。寝室に加湿器を置けない場合は、洗濯物を干すなど工夫しましょう。

 

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Q 夜、試合や練習がで寝るのが夜遅くなります。睡眠時間は短くなってもいつもと同じ時間に起きたほうが良いですか?

 

ヒラノさん
次の日の活動予定にもよりますが、オフの時などは1時間程度の寝坊であれば大丈夫です。あとは15:00までに20分程度の昼寝をしたり、その日の夜ちょっと早めに寝たりするなど調整しましょう。

 

 

★その他、以下のような質問にもお答えしています。
ヒラノ先生からの回答は公式LINEアカウントのタイムラインに掲載していますので、ぜひ登録してチェックしてみてください。

 

Q 寝る前にストレッチローラーで筋肉をほぐしたりストレッチをしています。睡眠に影響はありますか?

Q 起きる2時間ぐらい前になると背中~肩~首が固くなり眠りが浅くなります。朝起きると目も疲れています。何が原因として考えられますでしょうか。

Q マットレスと枕の選び方のポイントを教えて下さい。

 

 

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