「ランニングでふくらはぎが太くなる」は誤解!正しい走り方や筋肉痛の対処法も
「ランニングでふくらはぎが太くなった」「体重が増えた」「ランニングしているのに痩せない」とモヤモヤしてはいませんか?ランニングで思ったような効果が得られていないなら、正しいランニングができていないのかもしれません。
今回はランニングで足が太くなる原因や正しいケアの方法、そして正しい走り方を解説します。
目次
ランニングで足が太くなるって本当?
ランニングはカロリーを消費して、脂肪を燃焼させる有酸素運動。だから続ければ、必ずほっそりとしなやかな美脚になれるはず! そう思ってはじめたのになぜか足が太くなっちゃった、という声もしばしば聞こえてきます。
なぜ脂肪を燃やしてくれるはずのランニングで、足が太くなってしまうのでしょうか?
どうやら、それにはいくつかの誤解と勘違いがあるようなのです。
一時的に足が太くなる「パンプアップ現象」って?
ランニングを始めたばかりの方が、足が太くなったと誤解してしまうのが「パンプアップ現象」。
長時間歩いたりスクワットなどの筋トレをしたりしたとき、太ももやふくらはぎに張りを感じたことはありませんか? 筋肉がパンパンに膨らんで張りを感じるその状態が、パンプアップ現象です。
パンプアップは一時的なもの。時間の経過とともに解消されるので、なにも心配することはありません。
パンプアップ現象の起きる仕組み
とはいっても本当に大丈夫?と不安になるのが女ゴゴロ。パンプアップ現象の、気になる仕組みについてお話ししていきます。
筋肉は負荷がかかると、まずは筋肉の中にある栄養をエネルギーとして利用します。トレーニングなどで継続的に負荷をかけ続けると、筋肉はエネルギー切れの状態に。人間でいうと空腹と同じですね。
くわえて筋肉が疲労すると、乳酸やアデノシンなどの老廃物が溜まっていきます。そして筋肉の周りの溶液が濃くなってしまいます。
こうなると筋肉はもう力を発揮できません。お腹が空いて疲れが溜まっているのですから、当然ですよね。
すると濃くなった溶液の濃度を薄めたり、栄養素を補い老廃物を押し流したりするために、血液やリンパ液が筋肉に集まってくるのです。
この血液やリンパ液で筋肉がパンパンに膨らんだ状態が、パンプアップ現象と呼ばれています。パンプアップ現象が起こると筋肉は大きくなり、外から見ても太くなったように感じられます。
パンプアップ現象はいつまで続く?
筋肉がパンパンになって、まるで足が太くなったように見えてしまうパンプアップ現象。
いつまでその状態が続くのか心配になってしまいますよね。
さきほどご説明したようにパンプアップ現象は、筋肉に血液とリンパ液が集中するために引き起こされる現象。その集まった血液とリンパ液は筋肉に栄養を届けたら、老廃物を運び出すために筋肉の外へと流れていきます。
ですからパンパンになった筋肉は、いずれは元の状態へと戻っていくのです。その時間はトレーニング後、数時間から長くて3日といわれています。
パンプアップ現象を早く解消するには、トレーニング後のストレッチを入念にすること。また入浴中の体が温まっているときのマッサージも効果的ですよ。
パンプアップ現象で足が太く見えるのは、トレーニング直後だけ。あくまで一時的なものなので安心してくださいね。
ランニング前後におすすめのストレッチ3選
ランジストレッチ
ハムストリングとふくらはぎにある腓腹筋(ひふくきん)をメインにストレッチするのがランジストレッチ。腓腹筋はふくらはぎにある比較的大きな筋肉で、ランニングでは、地面を蹴るときに活躍します。ランニングの後で硬くなった筋肉を、しっかり伸ばして疲れを癒してくださいね。
【HOW TO】
1.片方の膝を床につく。
2.もう片方の足を前へ伸ばす。
3.かかとを下にしてつま先は上へむける。
4.お尻を後ろに引いて、両手を肩の下につく。
5.頭とお尻を引っ張り合うようにして、膝裏を伸ばしていく。
6.左右40秒〜1分ずつが目安。
【POINT】
・背中が丸まらないように注意!
・呼吸を止めないでゆっくりと動く。
・心地よく感じるところでストップ! 痛くなるまで伸ばすのはNG。
・前に伸ばした足の膝が曲がらないように。
ヒップアップストレッチ
体のなかでもっとも大きいお尻の筋肉、大臀筋のストレッチ。ランニングにはそれほど関わりがなさそうな大臀筋ですが、じつは股関節の動きに大きな影響を与えているんです。大臀筋をしっかりストレッチすれば、可動域が広がってパフォーマンスも上向きに。
【HOW TO】
1.片足を前に出して膝をつく。
2.もう片方の膝は後ろに伸ばす。
3.両手を前に出した膝の上に乗せる。
4.立てた膝を外側に倒す。
5.手を前に歩かせながら上体を前に倒す。
6.左右40秒~1分ずつが目安。
サイド&バックストレッチ
脇腹と背中から腰までの柔軟性を高める上半身のストレッチ。ランニングは意外にも肩や背中に負担のかかるスポーツ。脇腹と背中の柔軟性を高め、正しいフォームを身につければランニングの効果もさらにUPしますよ。
【HOW TO】
1.手のひらを内側にして体の前で組む。
2.軽く膝を曲げる。
3.大きなボールを抱えているようなイメージで背中を丸める。
4.1度元の姿勢に戻る。
5.片足を反対の足の斜め後ろに引く。
6.足と反対の腕を手のひらを内側にして頭の上にあげる。
7.反対側も同様に。
8.各40秒〜1分ずつが目安。
【POINT】
・呼吸をとめないように注意。
・手を上にあげたときにバランスを崩さないように。
・背中を丸めるときに肩に力が入らないようリラックスして。
体重が増えるのも一時的なのでご安心を
ダイエットのために始めたランニングで、体重が増えてしまったら「もうランニングなんてやめる」なんて思ってしまいますよね。
ですが、これも一時的なもの。むしろランニングの成果が出ている結果なのです。
ここであきらめてしまったら、もったいないですよ!
筋肉は脂肪より重い
脂肪と筋肉では、筋肉のほうが重いってご存じですか? 同じ重さの脂肪と筋肉では、なんと大きさが3倍ほど違うのです。
ですから同じ体重でも筋肉が多いか脂肪が多いかによって、わたしたちの見ためはかなり違うのです。だから筋肉を鍛えて成長させたほうが、よりシェイプアップされたカッコいい体になれるというわけなんですね。
ランニングし始めて体重が増えるのは、筋肉が増えたから
ランニングは下半身を強化するものと思いがちですが、じつは上半身もかなり鍛えられる全身トレーニングです。
背中をまっすぐ伸ばした正しいフォームを維持するために、つねにお腹に力をいれていなければなりません。それにランニングは、腕の振りも正しいフォームや歩幅を伸ばすための重要な要素。
するとお腹や腰回り、背中などの体幹部分と、腕までも鍛えることができるのです。
このようにランニングでは下半身だけでなく、上半身も鍛えられて全身に筋肉がついていきます。筋肉は脂肪より重いので、体重は一見増えたかのように思ってしまいます。
ですが筋肉と脂肪では、重さが違うのです。体重が増えても体は引き締まって見えるはず!
体重が増えてしまった!とがっかりせずに、ランニングを続けていきましょう。
続けていけば、スリムな美脚に
ランニングでは元々ある脂肪が落ちる前に、さきに筋力がアップします。だから元からある脂肪+ランニングでついた筋肉で、足が太くなったように感じてしまうわけです。
けれども、それは筋肉がきちんと育っている証拠ともいえます。正しいフォームで走れているからこそ、そういった現象が起きるのですから。
さらに続けていれば基礎代謝もアップし、脂肪が燃えやすい体へと変わっていきます。そうなれば足についている脂肪だって、だんだん落ちてカモシカのようにスリムで引き締まった美脚になれるはず!
ただし間違ったフォームで走るとふくらはぎが太くなることも?!
ランニングに限らずスポーツは、まず正しいフォームで行うことがとても重要です。間違ったフォームで続けてしまうと、ケガや腰痛などの原因にもなります。
そして間違ったフォームで走っていると、ふくらはぎが太くなってしまうことも・・・。
間違ったフォームで走ると筋バランスが崩れる
正しいフォームで走っていれば、筋肉はバランスよく鍛えられます。有酸素運動のランニングで使われる筋肉は、遅筋という鍛えても大きくならない筋肉で脂肪と糖質をエネルギーとして消費します。だからランニングをすると、体脂肪を効率よく落とせるのです。
しかし間違ったフォームでランニングを続けてしまうと、本来ランニングではあまり使わないはずの速筋が鍛えられてしまう可能性があります。
速筋は鍛えれば鍛えるほど大きくなる筋肉なので、走れば走るほどふくらはぎが太くなってしまうなんて事態にもなりかねません。
すると肝心の遅筋はあまり鍛えられていませんから、筋肉のバランスが悪くなってしまいます。また速筋のエネルギー源は糖質のみなので、脂肪も効率よく燃えてくれません。
特定の筋肉ばかり使ってしまうと、そこが太くなる
ランニングを始めたばかりだと、まだまだ走るための筋肉は未発達だと思います。その状態で間違ったフォームで走り続けていると、特定の筋肉ばかりに負荷がかかってしまいます。
たとえば太ももが太くなっている人は、つま先から着地している場合が多いようです。そして地面を必要以上に地面を強く蹴っていると、ふくらはぎが太くなってしまうのです。また猫背になったり腰を落とすぎたりしても、鍛えられる筋肉は偏ってしまいます。
ランニングは脂肪を燃焼する有酸素運動ですから、ふつうなら筋肉が増えて足が太くなることはありません。ですが特定の筋肉ばかり使うと、そこばかりが刺激され太くなってしまうのです。
できるだけ早く正しいフォームをマスターして、バランスよく筋肉を鍛えていきましょう。
正しいフォームでランニングすれば大丈夫
すでにランニングを始めている方は、ご自分のフォームをチェックしてみてください。肩に力が入りすぎたり、疲れて腰が落ちたりしていませんか?
普段から姿勢が悪かったり骨盤が歪んでいると、フォームにもそれが反映されます。なおかつ、せっかくのランニングの効果だって薄れてしまいます。日常生活でも、姿勢には気をつけるようにしましょう。
ダイエットのために始めたランニングで足を太くしないためには、とにかく正しいフォームを身につけることが大切なんです!
正しいランニングフォーム
ランニングで効率よく脂肪を落とし、足を太くしないために正しいフォームで走ること! そのためのポイントをいくつかご紹介したいと思います。
ケガの防止にもつながるので、ぜひ実践してみてくださいね。
体幹を意識して背筋をまっすぐ伸ばす
猫背になると、どうしても足の動きが悪くなります。すると特定の筋肉だけを使ってしまい、足全体を鍛えられなくなってしまいます。
呼吸も浅くなって、酸素があまり体内に取り込めないと脂肪の燃焼もできません。お腹に力を入れて体幹を意識して走ると、姿勢もキープしやすくなりますよ。
腕は肩のつけ根からしっかり振る
腕を大きく振ると、背中をまっすぐに保ちやすくなります。また歩幅も広くなって、足全体を鍛えられるように。
疲れてくると腕の振りも小さくなってしまいますが、そんなときこそ気合いを入れて大きく腕を振りましょう。
腕を振るときのコツは肩甲骨を中央に寄せるつもりで振ること。さらに二の腕の引き締めも同時にできて一石二鳥ですよ!
おへそを中心に骨盤を左右に振る!
足を細くするために重要なのが、じつはこの骨盤の振りなんです。おへそを中心にして回すような感覚で、左右対称に捻りましょう。
骨盤がうまく振れると下半身に余計な力が入らず、足も股関節からスムーズに動きます。
着地は足の裏全体で!
つま先・かかと、どちらか片方で着地すると、使う筋肉に偏りが出てしまいます。そうなると、その筋肉ばかりが発達して足が太くなる原因にもなります。体への衝撃も大きくなるので足を痛めてしまう可能性も。
正しいフォームで走るためには、足の裏全体で着地することを意識しましょう。
ランニングでふくらはぎが痛くなった場合の対処法
ランニングを始めたばかりのころに膝や足首の痛みが気になる方もいると思います。
ふくらはぎの痛みは、意外にも軽く見られがちですが、なかなか痛みが引かずに、ランニングを続けられなくなるケースもあります。ふくらはぎの痛みの原因を知って、なるべく早く正しいケアしましょう。
ランニングで足を痛める原因
ランニングで足を痛めてしまう原因は、ひとつだけではありません。もし痛みを感じたなら、早めに原因を見極めて改善していきましょう。
いろいろ試してみても痛みが治まらない場合は、すぐにお医者様に診てもらってくださいね。
●フォームが間違っている
正しいフォームで走らないと筋肉に負荷がかかって、太くなるだけではなく筋肉痛の原因にもなります。
とくに体の重心より前に足が出ていると、膝から下の筋肉に負担がかかりやすくなるのです。
体の前に足が出ているということは、かかとで着地している可能性があります。その場合、体はかなり大きな衝撃を受けてしまいます。
かかとではなく足の裏全体で着地し、体の前に足を出さないように意識してください。するとふくらはぎの痛みも、改善されていくでしょう。
●シューズが合っていない
あなたのシューズは足に合っていますか? サイズの合わないシューズでランニングすると、余計な筋肉に力が入ってしまいます。きちんとフィッティングをして、ぴったりのサイズのシューズを選びましょう。
ランニング初心者なら、靴底が厚く弾力があるものがおすすめです。クッション性のあるシューズなら、足にかかる衝撃や負担を和らげてくれます。
こちらのアンダーアーマーのシューズは、クッション性に優れているのはもちろん、とにかく軽くて走りやすいのでおすすめ。
- ンダーアーマー スレッドボーンブラー
- サイズ:22.5 ~25.5cm
カラー:ネイビー×ピンク
素材:【アッパー】合成繊維、合成樹脂
【アウトソール】合成樹脂、ゴム底
●ランニング環境が悪い
ランニングは走っている地面の状態が、ダイレクトに足に響きます。ですからアスファルトやコンクリートなどの固い地面では、かなり足に負担がかかります。できるなら足に負担のかからない、土のグランドなどがおすすめです。
また雨上がりの地面は、水たまりがあったり緩くなったりして、気をつけていてもケガをしやすい状態です。雨上がりのランニングは、なるべく避けたほうがいいかもしれません。どうしても走りたい場合は、足元にくれぐれも注意しましょう。
ほかには歩道橋の階段や坂道も、足にはかなりの負担になります。疲れているときは、無理せずに避けて走りましょう。
●オーバーワーク
ランニングを始めたばかりだと、あまり筋力がない場合が多いかと思います。また初心者だと自分にあったランニング時間や、走るスピードのペースがまだつかめていません。
早くダイエットの効果を出したい、または長い距離を走れるようになりたいと、ついオーバーワークになってしまうのですね。そうして筋肉に必要以上に負荷がかかり、ひどい筋肉痛になってしまうケースも。
ふくらはぎに痛みや張りがあるのに、無理にトレーニングを行うと肉離れになる可能性もあります。ランニング時間や距離を急激に増やさず、走るスピードにも配慮して、体と相談しながらゆっくりと慣らしていきましょう。
痛みを感じる場合はすぐに休もう
ふくらはぎに張りや痛みを感じたら、すぐにランニングはお休みしましょう。無理して続けてしまうと、痛みを悪化させてしまうかもしれません。
筋肉痛の場合は、筋肉がしっかり回復できるように休ませることが必要。また、ふくらはぎは肉離れが起きやすい部位でもあります。
筋肉はひらたくいえば、ヒモのような筋繊維が集まって束になったもの。その束を筋膜という薄い膜が覆っています。肉離れとは、この筋膜が切れたり裂けたりして傷がついた状態です。筋膜には血管や神経がたくさん通っていて、出血や痛みを伴います。肉離れかもと感じたら、すぐに病院を受診してください。
夜間や休日で受診できない場合は、絶対に患部をあたためないこと。より痛みが酷くなります。
アイシングをして安静にし、翌日に診察を受けましょう。
おしゃれにランニング!おすすめウェア&シューズ
ランニングの楽しみの1つでもあるファッション。私服では着づらいようなカラフルなファッションも、ランニングウエアならむしろおしゃれ。お気に入りのウエアでランを楽しみましょう♪
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- サイズ:SS、S、M
カラー:ブラック
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脱初心者!レベルアップするならコレ
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編集部からヒトコト
ランニングをすると足が太くなるのは、誤解だとわかり、安心いただけたのではないでしょうか。 ただし正しいフォームで走ることが絶対条件!
一時的に体重が増えても、それは筋肉がついている証拠。あきめずに自分のランニングフォームをチェックしながら継続すれば、きっと結果はついてきます!
ストレッチで体をほぐせば、筋肉痛も軽減されるはず。ぜひTRYしてみてくださいね。